南アランドの現状と展望
目次
政策金利:6.50%(2018年/3月現在)
新大統領誕生からの価格上昇期待高まる!
南アフリカランドのリーマン後の値動きは安定しており、レンジ相場になっているといえます。
南アフリカを理解する言葉
アパルトヘイト政策
1948年から1994年まで実施されていた、白人と非白人の関係性を決めた人種隔離政策。
選挙権、職業選択、居住地域、教育などさまざまな分野で、人種によって明確な差別がありました。
国際社会から非難され孤立していましたが、1980年代から反対運動が激しくなり、1994年に行われた全人種による初めての総選挙で、完全に撤廃されました。
金とダイヤモンド
南アフリカは資源国であり、金とダイヤモンドの採掘は世界的に有名。
代表的な金の産出量は世界の3分の2を占めていましたが、次第に産出量が低下し、現在は中国などにその座を明け渡しています。
ダイヤモンドもかつてほどではありませんが、今でも産出量は世界的に見て上位です。
金とダイヤモンドに加え、レアメタルなど、豊富な鉱物資源の輸出が主な収入源となるため、輸出先は中国・ドイツ・米国・日本など先進国となっておりこれら先進国国内需要によって南アフリカの輸出量はかなり左右されることとなります。
ズマ前大統領
ファンダメンタルズ的には、ズマ大統領辞任後の政局に注目が集まっています。 *)ズマ政権時代の財政赤字拡大と汚職の問題が南アランド安の要因になっていただけに、新大統領に就任したラマポーザ氏の手腕が試されています。
ラマポーザ氏による、政権与党の立て直し、汚職の撲滅が功を奏せば、景気の押し上げになるかもしれません。
*)ズマ政権 : ズマ前大統領による政権
- 本名はジェイコプ・ズマで1942年生まれ。
- ネルソン・マンデラ元大統領と共に、白人政権下のアパルトヘイトと戦った人物。
- 2009年に大統領に就任。
- 汚職の疑惑や景気低迷もあり、与党から圧力をかけられる形で2018年2月に辞任。
- 後任は、元実業家のシリル・ラマポーザ氏に。
南アフリカランド円のスワップポイント運用法のまとめ
- リーマンショック時の安値を2016年に更新し ているものの、長期的な視点で見るとさほど下落していない点がポイント
- 向こう1年は、8~11円のレンジと見る
- ファンダメンタルズ的には、ズマ大統領が更迭されるのかどうかが重要
- ラマポーザ新大統領が、前政権時の諸問題を解決すれば上昇トレンドになる可能性も
*グラフの画像引用:FX攻略.com2018年5月号 19ページ