政策金利とスワップ
スワップ金利とはそもそも何でしょうか。
金利には大きく分けて、長期金利と短期金利の2つがあります。
スワップ金利に関係するのは、短期金利のほうです。
短期金利は政策金利(中央銀行が一般の銀行に融資するときの金利)として、各国の中央銀行が発表しています。
日本なら日本銀行(日銀)、米国ならFRBといった各国の中央銀行が、市場で取引きされているさまざまな金利の基準価格、あるいは卸値のような位置付けで設定しているのが政策金利となります。
政策金利は国によって呼ぴ名が異なります。
日本なら、無担保コール翌日物誘導目標、米国ならFF金利の誘導目標です。
目次
金利で物価や景気をコントロール
各国が定めるスワップポイントの基になる政策金利とは、「金利の原価のようなもの」とも言えます。
一般的に
- 景気が良ければ高く
- 景気が悪ければ低く
設定されます。
平常時はそれほど急激に変わることはありませんが、金融危機のような非常事態には、短期間
に大きく変動することもあります。
つまり、金利を上下動させることにより、物価や景気をコントロールし、その国の経済的な成長を維持することが、中央銀行の大切な役目なのです。
FXでは、ある通貨で別の通貨を売ったり買ったりします。
その2国間の政策金利の差が、スワップ金利に近いものになります。
実際には需給バランスやFX業者のコストなどによって、微妙に値が変化します。
2国間の金利差が大きいほど、スワップポイントも大きくなります。
政策金利は、通貨の魅力につながっていくのです。
ただし、スワップポイントは支払うこともあるので要注意。
ドル円、豪ドル円などは、売りポジションを持つと毎日支払いが生じます。(2018年4月時点)
まとめ。
政策金利はなぜ上下する?
- 各国の中央銀行が、物価や景気を金利で調整するため政策金利が変動する
- 中央銀行が最も警戒するのは物価の急激な変動(インフレ・デフレ)
- インフレが進行しすぎたら、金利を上げて景気を引き締めることを狙う
政策金利が高い、あるいは低いとどうなる?
- 政策金利がその通貨の方向性を決めている
- 金利が低ければ売られ、高ければその通貨は買われる
- 政策金利の発表スケジュールは事前に決まっている
政策金利が発表される日は年間で決まっています。
特に米国のFOMCは非常に注目度が高いことを覚えておきましょう
スワップポイント(スワップ)とは? どうやって決まる?
- 通貨ペアを構成する二つの通貨間の金利差をスワップポイントで調整
- NYクローズ(日本時間早朝)のタイミングで発生することが一般的
- 土日祝と米国の休日には付与されないため、前もってまとまって付与される
- 受取りだけでなく支払いになることも